【論文】医薬品不足が日本の病院薬剤師の業務に与えた影響

日本の医療機関における医薬品不足が、病院薬剤師の業務と医療提供体制にどれほど大きな負担を与えているかを全国規模で示した調査。結果のポイント(抄録からの要約)。

1️⃣ ほぼ全ての病院で業務に悪影響

回答した病院の98.1%が、「医薬品不足が薬剤部の通常業務に悪影響を与えている」と回答した。薬剤師は調剤や服薬指導ではなく、代替薬の探索や調整に追われている現実が浮かび上がっている。

2️⃣ 1か月で約20時間を“不足対応”に浪費

病院薬剤師は、32日間のうち中央値19.5時間を医薬品不足への対応に費やしていた。これは、本来患者のために使うべき専門時間が削られていることを意味する。

3️⃣ 全国で年間71億円の人件費ロス

この不足対応を全国8,110病院に外挿すると、年間約71億円(約5,000万ドル)の薬剤師人件費が、医薬品不足への“後始末”に消えていると推計された。

 

ニュースソース

Takuru Yasui (Department of Pharmacy, Kobe City Medical Center General Hospital, Kobe), et al. : Impact of drug shortages on the work of hospital pharmacists in Japan.
J Pharm Policy Pract. 2025 Dec 23;19(1):2602285. DOI: 10.1080/20523211.2025.2602285, eCollection 2026. (オープンアクセス)

2026年1月13日
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