成人における肥満治療のためのGLP-1療法WHOガイドライン(再掲)

ガイドラインとしての推奨事項の他、必要な人々に確実に医薬品が届くことの難しさについても言及している。本記事は、アクセスに関するパートの要旨。

世界で10億人以上が肥満に苦しむなか、GLP-1医薬への公平で広範なアクセスの確保が最大の課題になっている。普及には①手頃で安定した供給体制、②GLP-1と行動療法を統合できる医療体制の整備、③差別なく人を中心に据えた普遍的アクセスが不可欠だ。現在の生産能力では必要人口の1割未満しかカバーできず、特許切れ後のジェネリック導入、共同調達、段階的価格設定などの国際協調が鍵となる。治療を効果的に届けるには初期診療への統合、医療者教育、デジタル活用、患者参加型のケア体制など包括的整備が必要。最終的には、薬だけでは解決できない「肥満という社会的・構造的課題」全体に向き合う包括的アプローチが求められる。

 

(関連記事)成人における肥満治療のためのGLP-1療法WHOガイドライン

 

ニュースソース

Francesca Celletti (Obesity, Department of Nutrition and Food Safety, World Health Organization), et al. : World Health Organization Guideline on the Use and Indications of Glucagon-Like Peptide-1 Therapies for the Treatment of Obesity in Adults.
AMA. Published online December 01, 2025. doi:10.1001/jama.2025.24288  (オープンアクセス)

2025年12月2日
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