フランス規制当局における医薬品不足時の調剤

フランス系雑誌掲載の論文。本文が公開されておらず、内容もよくわからん。とりあえずPubMedの抄録の翻訳。

 

目的:医薬品不足への対応としてフランス医薬品・保健製品安全庁(French National Agency for Medicines and Health Products Safety,  l’Agence nationale de sécurité du médicament :ANSM)が講じている措置の一つに、医薬品の準備が可能な場合に限り、製剤の活用がある。これは、医薬品の在庫が回復するまでの一時的な代替手段となり得る。本研究の目的は、これらの製剤の品質と安全性を確保するためにフランス庁内で実施された独自の方法論を紹介することである。

方法:この体制の各ステップを提示する。これらは、供給不足の文脈や深刻度に応じて変化する可能性があるが、フランス全土で一貫した品質の製剤を確保することを目的としている。

結果:本稿では、2022年および2023年の冬季に小児用アモキシシリンが不足した際に、フランス庁の主導により導入されたアモキシシリン製剤体制の具体例を報告する。この体制により、709,450人以上の患者に治療が提供された。

結論:フランス庁による科学的な監督と全国的な関係者の連携により、患者への供給要請に効果的に対応でき、供給不足による悪影響を最小限に抑えることが可能となった。この体制は、製剤の実施を標準化し、安全性を高めることにも寄与する。調剤薬局や病院での製剤はほぼ即時に活用可能であり、より深刻な状況では、法的に恒久化された特別な病院製剤体制を発動し、産業委託業者による製造を含めた対応が可能である。

 

ニュースソース

Martine Bouley(Agence nationale de sécurité du médicament et des produits de santé, Saint-Denis, France), et al.: Pharmaceutical preparations in the management of medicine shortages at the French National Agency for Medicines and Health Products Safety.
Ann Pharm Fr. 2025 Apr 24:S0003-4509(25)00075-6. doi: 10.1016/j.pharma.2025.04.005. Online ahead of print.

 

2025年4月30日
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