インドにおける医薬品特許制度(TRIPS対応)の長期的影響を検証し、1995年以降の優先日を持つ医薬品では一次特許取得が増え、ジェネリック競争が大幅に減少したことを示した研究。
インドは1995年の知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(Trade-Related Aspects of Intellectual Property Rights:TRIPS)への対応として医薬品特許制度を導入した。本研究は、TRIPSの経過措置により1995年以前に初回出願(priority)された特許が対象外となった点に着目し、優先年(Primary Patent Priority Year:PPPYear)が特許取得と市場競争に与える影響を分析した。1995〜2017年に米国で承認された医薬品についてPPPYearを特定し、インドにおける一次特許の有無と発売5年後のジェネリック参入状況を調査した。
その結果、PPPYearが1995年以降の医薬品では一次特許取得が顕著に増加し、このカットオフ以降でインドのジェネリック競争は約40%減少した。特にインドで一次特許を有する医薬品では競争抑制効果が強かった。
結論として、1995年以降の医薬品はインドでより強い特許保護を受け、ジェネリック参入が限定される傾向にあり、これらが現在の承認医薬品の大半を占めていることから、TRIPSの長期的影響をより正確に反映していると示された。この構造変化は、インド国内のみならず、グローバルな医薬品アクセスにも重要な含意を持つと論じている。
ニュースソース
Margaret K Kyle (Center for Industrial Economics, Mines Paris), et al.: TRIPS, pharmaceutical patents, and generic competition in India.
Health Aff Sch. 2025 Dec 17;4(2):qxaf239. doi: 10.1093/haschl/qxaf239. eCollection 2026 Feb.(オープンアクセス)