JAMA、2026年2月12日記事。Mark Cuban Cost Plus Drug Company(ジェネリックの販売企業)を設立したMark Cuban氏へのインタビュー。
Cuban氏は、米国の処方薬市場は効率的な市場ではなく、最大の原因は保険会社と一体化したPBM(薬剤給付管理業者)による支配構造にあると主張する。PBMがフォーミュラリーを通じて事実上の“入札制度”を作り、製薬企業に高額なリベートを強制しているため、透明な原価ベース価格での直接販売が阻害されているという認識である。
彼が設立したMark Cuban Cost Plus Drug Companyは「製造原価+15%」という明確な価格設定でジェネリック医薬品を提供できることを示したが、ブランド薬やスペシャリティ薬を扱えないのは、PBMに逆らうと製薬企業全体のポートフォリオがフォーミュラリーから外される恐れがあるためだと説明する。これは市場競争が機能していない証拠だとする。
解決策としてCuban氏は、①巨大保険会社にPBMや関連事業の分離(実質的な解体)を求めること、②雇用主(自己負担型保険のスポンサー)が自ら薬剤費の仕組みを理解し、交渉主体として行動することを挙げる。現行制度では、高額なブランド薬のリベート構造により、最も病気の従業員が結果的に企業やPBMを“補助”していると強く批判する。
また、被害者は常に患者であり、医師は「壊れた仕組みの中の善意の存在」だと強調する。PBMの仕組みは独立薬局や独立開業医を経済的に追い詰め、医療の質そのものを損なっているとして、医師・薬剤師が個人ではなく組織として、より強く声を上げる必要があると訴えている。
ニュースソース
Kirsten Bibbins-Domingo (Editor in Chief, JAMA and the JAMA Network): Pharmaceutical Pricing—JAMA Talks With Mark Cuban.
JAMA, Published Online: February 12, 2026, doi: 10.1001/jama.2025.25505