【企業レポート】デュアルペイロードADCの可能性

Pharmaceutical Technology、2026年1月14日、Turbine社パートナーコンテンツ。抗体薬物複合体(Antibody Drug Conjugates:ADC)が固形がん治療の中核へ進化する中、デュアルペイロードADCと人工知能(Artificial Intelligence:AI)活用による設計最適化が次世代ブレークスルーとして注目されていることを解説した記事。

化学療法中心だったがん治療は、抗体薬物複合体(ADC)の登場により標的治療へと進化した。EnhertuやTrodelvyなどの成功により、ADCは固形がん領域でも期待を大きく高めている。2025年には第一三共のDatrowayが米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の迅速承認を取得し、世界で800超のADCが前臨床段階にあるなど開発は急拡大している。

しかし課題も多い。正常組織への低レベル発現による毒性、腫瘍不均一性、そしてTOPO1阻害薬や微小管阻害薬に対する耐性獲得が主要なボトルネックである。併用療法も検討されているが、毒性増強が臨床上の障壁となっている。

そこで注目されるのがデュアルペイロードADCである。1つの抗体に異なる作用機序を持つ2種類の細胞毒性薬を結合させることで、腫瘍不均一性や耐性克服を狙う戦略である。2025年には複数の候補が第I相試験入りし、開発が本格化している。

一方で、設計は極めて複雑であり、生物学的合理性、リンカー設計、安全性予測の難易度は従来型より高い。この課題解決策として、Turbine社はバーチャルラボ(Virtual Lab)技術を開発し、1,200以上のがん細胞モデルを用いたin silico解析でペイロード選択や耐性経路を予測する仕組みを提供している。これはCRISPR様の仮想摂動解析を通じて、真の作用機序や相乗効果を特定するものである。

Turbine社はADCが「単一ペイロード時代」から「生物学適合型デュアル設計時代」へ移行しつつあり、AIを活用した合理的設計がその成否を左右すると主張。

 

ニュースソース

Pharmaceutical Technology: Doubling down on efficacy: Exploring the potential of dual-payload ADCs.
https://www.pharmaceutical-technology.com/sponsored/doubling-down-on-efficacy-exploring-the-potential-of-dual-payload-adcs/?utm_campaign=GDM%20-%20Verdict%20-%20Pharmaceutical%20Technology%20-%20Newsletter&utm_medium=Pharmaceutical%20Technology%20-%20Verdict%20Daily%20-%202026-02-10&_hsenc=p2ANqtz-8f9u0N3OJClWR4p21GCyHJ4dg-93EqcP3gY11qtVIDgMQ_OMIVI1HkngBCK8O5oPYvhOm8xdkg8-JGVg-zv-IXiYp4DDEAo6H8UX8TPq__UVjm2oI&_hsmi=128236295&utm_content=client_latest_news&utm_source=Email%20Newsletters

2026年2月11日
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