トランプ政権は、米国の薬価引き下げ策の立法化を議会へ働きかけ

STAT、2026年1月29日記事。トランプ政権が「最恵国価格(Most-Favored Nation)」を軸に、米国の薬価引き下げ策を立法化しようと議会への働きかけを強めていることを報じている。

トランプ政権の高官らが、上院財政委員会の共和党議員と会合を開き、米国の医薬品価格を引き下げるための立法化について協議した。会合には、CMS (Centers for Medicare and Medicaid Services)長官のメフメト・オズMehmet Oz氏らが出席し、政権が掲げる最恵国価格(Most-Favored Nation:MFN)構想を法律に落とし込む可能性が議論された。

ただし、会合では一部の共和党議員から慎重論も出た。保守派の中には、MFNを政府による価格統制(government price controls)とみなし、市場原理を歪めるとの懸念を抱く向きが根強いからである。今回の協議の雰囲気は「中立的」であったとされ、積極的支持には至っていない。

この動きは、ホワイトハウスが議会に提示している包括的な医療政策の一環で、透明性向上(transparency)や業界の過剰利益の是正を掲げているが、具体策は乏しい。過去にも同様のMFN構想は議会で退けられており、今回も法制化のハードルは高い。

それでも、大統領自身が公に薬価引き下げを訴え、一部共和党議員の間でも政府介入による薬価抑制への理解が広がりつつある点から、MFN構想は今後の米国薬価政策における重要な論点として再浮上している。

 

MFN政策とは、米国が他の先進国より高い薬価を支払うべきではないという考え方であり、具体的には製薬企業に対し、メディケイド(Medicaid)には世界で最も低い水準の価格を提供することを求め、将来の新薬についても米国内での低価格販売を促す内容である。その一方で、企業は海外市場でより高い価格を設定することで収益を補填することが想定されている。

 

ニュースソース

STAT: Oz, other officials meet with key senators to push Trump’s ideas for lower drug prices. (By Daniel PayneJan. 29, 2026)(サブスクリプション)

2026年1月31日
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