バイオシミラーの比較有効性試験削減を目指すFDA計画をめぐる米国業界ごとの意見の違い

Regulatory Focus、2026年1月26日記事。FDAがバイオシミラー承認で比較有効性試験(comparative efficacy studies:CES)を原則不要とし、比較分析評価(comparative analytical assessments:CAA)中心に移行しようとする方針をめぐり、業界内で賛否が分かれている状況をまとめた記事。全体構図としては、バイオシミラー側は「科学はもう十分進んだ。CAAを原則に」とし、先発側(PhRMA)は「一部の複雑製品では、まだCESが必要」としている。

 

① バイオシミラー業界団体(全体像)

基本姿勢:強く賛成。ただし「原則」の明確化を要求

  • 比較有効性試験(Comparative Efficacy Study:CES)は感度が低く、比較分析評価(Comparative Analytical Assessment:CAA)の方が、差異検出能力が高いと評価
  • 近年の分析技術・機能解析・PKデータの進歩により、CESの付加価値は限定的
  • CES削減により
    • 不要な被験者曝露を減らせる
    • 開発コスト・期間が短縮される
    • バイオシミラー投資と競争が促進される
  • CAAを「新たなデフォルト」と明記すべき
  • CESは「科学的な未解決問題がある場合のみ」に限定すべき

 

② Biosimilars Forum

立場:全面支持+ガイダンス文言の明確化を要求

  • CESは「多くの場合不要」
  • CAAの方が差異検出に優れている
  • FDAは「簡素化アプローチが原則」であることを明示すべき
  • CESは、CAA・PK・免疫原性評価で解決できない特定の科学的疑問がある場合に限定すべき

 

③ Association for Accessible Medicines(AAM)/Biosimilars Council

立場:長年の主張が反映されたとして歓迎

  • CAAや現代的分析法こそが最も鋭敏
  • CESは臨床エンドポイント依存で、微細な差異検出に不向き
  • 規制判断に実質的な追加情報を与えることは稀
  • CES削減は予見可能性向上と投資促進につながる

 

④ 個別企業(Sandoz、Samsung Bioepis)

立場:科学的観点から強く支持

  • Sandoz
    • CESは「最も感度の低いツール」
    • 分析+PKデータのみで十分な事例は多数
    • ストリームライン化を「新デフォルト」と明記すべき
  • Samsung Bioepis
    • in vitro機能解析・生化学アッセイの進化を強調
    • CESは「鈍いツール(blunt instrument)」
    • CAAでin vivo挙動を十分予測可能

 

⑤ 先発医薬品業界(PhRMA)

立場:慎重・条件付き反対

  • FDAの経験は、一部の十分に特性解析されたモノクローナル抗体等に限られる
  • 以下の製品ではCESが依然として必要と主張
    • 多特異性抗体(multi-specific antibodies)
    • 抗体薬物複合体(Antibody-Drug Conjugates:ADC)
    • 作用機序が不明確、または本質的に不均一な製品
  • 技術の一般化には時期尚早との認識

 

ニュースソース

Regulatory Focus: Industry spars over FDA plan to cut comparative efficacy studies for biosimilars.

2026年1月27日
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