アルツハイマー病治療薬の臨床試験でデータ偽造

Science、2026年1月7日記事。

医薬品開発企業T3D Therapeuticsのアルツハイマー病治療のための新規化合物T3D-959の臨床試験は、当初、当社が期待する結果が得られたように見られた。しかし、データを精査したところ、驚くべき事実が明らかとなったとする。

T3D社は、治験を運営したCROと南フロリダの治験施設が、アルツハイマーでない被験者を大量に登録しデータを操作したと訴えている。同じ地域の治験施設は、レカネマブやドナネマブなど他社の主要治験にも広く関与していた。

FDAの査察でも、適格でない被験者の登録などの問題が繰り返し指摘されていた。AnnovisやBioVieなど複数企業が、同地域の治験データの不正で開発が頓挫している。被験者報酬とサイトへの高額支払いが、不正な被験者登録を誘発している。

アルツハイマー試験は症状の偽装が容易で、特に不正が起きやすい。不正データは、有効な薬を無効と誤判定したり、無効な薬を有効と誤認させる危険がある。その結果、患者の安全と創薬の信頼性が損なわれる。企業・CRO・FDAによる、より厳格で積極的な監視が不可欠だと指摘している。

 

ニュースソース

ScienceInsider: Alzheimer’s drug developers accuse clinical trial sites of faking data. (7 Jan 202612:05 PM ETByCharles Piller).
doi: 10.1126/science.zaoodak

2026年1月9日
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