STAT10、2026年1月9日記事から。
- 何が起きているのか:今シーズンのインフルエンザ大流行は、H3N2の新変異株「サブクレードK」が原因で、オーストラリア、香港、日本、英国、米国などで異例の早期・大規模流行が起きている。医療機関がひっ迫するほど患者数が多いのが最大の特徴。
- サブクレードKとは何か:サブクレードKはA型インフルエンザH3N2の新しい系統で、高齢者に重症化しやすいH3N2の中でも、免疫をすり抜けやすい変異を持つ。
- なぜ今年こんなに流行しているのか:この変異株はワクチン株が決まった後(2025年6月)に出現したため、今年のワクチンが十分に対応できていない。さらに、過去の感染やワクチンで得た抗体を回避できる変異を持っている。ただし、ウイルスとして強毒化しているわけではない。サブクレードKの感染者数は多いが、1人あたりの重症度は通常のインフルと同程度。
- 薬、ワクチンの有効性:抗インフルエンザ薬(タミフルなど)は有効で、ウイルスは薬剤耐性を獲得していない。高リスク者は家族内で患者が出た時点で予防投与も有効。ただし、今年のワクチンはサブクレードKを狙って作られていないため、感染予防効果はやや弱い可能性がある。それでも、重症化や入院を減らす効果は残っている。
・米ペンシルベニア大学: 接種後、39%がサブクレードKに対する防御抗体を獲得(接種前は11%)
・英国:小児で72–75%、成人で32–39%の有効性→ H3N2ワクチンとしては「例年並みの成績」
サブクレードKは、「危険な新型」ではなく「免疫をすり抜けるH3N2」。個人にとっては普通のインフルだが、ワクチン不一致と接種率低下が重なり、社会全体が大流行に飲み込まれているとする。
ニュースソース
STAT10 : Why flu seems to be everywhere — even if ‘super flu’ is not a thing.( By Helen BranswellJan. 6, 2026)
https://www.statnews.com/2026/01/06/flu-season-2026-subclade-k-explained-by-influenza-experts/?utm_campaign=daily_recap&utm_medium=e%E2%80%A6
2026年1月9日