STAT、2026年1月6日記事。
AIが抗体医薬の設計に本格的に使われ始め、2025年には標的に結合する抗体をゼロから設計すること自体は現実のものとなった。NablaやChaiなどのAIバイオ企業は、従来なら1年以上かかる抗体候補の創出を数週間から数か月で行えるとして、大手製薬会社との提携を拡大している。
一方で、「AIが設計した抗体」とは何を意味するのかについては、業界内で定義が分かれている。AIが配列を作り人間が改良する段階までを指すのか、あるいはAIが出力した分子がそのまま臨床に使える段階を指すのかで評価は大きく異なる。
現時点で確実に達成されているのは前者であり、後者については多くの専門家が懐疑的である。抗体が薬として使えるかどうかは、免疫原性や体内での挙動など生体内でしか分からない要素が多いためである。
企業が公表するAIモデルの性能についても、再現性のあるデータが十分に開示されていない点が問題視されている。それでもAIは、標的選択や多重特異性抗体の設計などで研究開発の効率を大きく高めている。
今後、動物実験や臨床に直接進めるAI設計抗体が現れる可能性はあるが、その安全性リスクはまだ評価できていない。このためAIは創薬を加速する強力な補助技術にはなったが、従来の実験ベースの創薬を置き換える段階には至っていないと結論づけられている。
STAT: AI has finally started making drug-like antibodies. When will it revolutionize biopharma? (By Brittany TrangJan. 6, 2026)
AI has finally started making drug-like antibodies. When will it revolutionize biopharma?