トランプ政権、過去最大規模の医薬品価格合意を発表

トランプ政権は、アムジェン(Amgen)、ベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim)、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(Bristol Myers Squibb)、ジェネンテック(Genentech)、ギリアド・サイエンシズ(Gilead)、グラクソ・スミスクライン(GSK)、メルク(Merck)、ノバルティス(Novartis)、サノフィ(Sanofi)の9社と、新たな薬価引き下げ合意を発表した。これにより、海外水準より高いメディケイド向け薬価の引き下げと、新薬を国際価格水準で上市することが約束された。

対象薬の一部は、政権が立ち上げる直販プラットフォーム「TrumpRx」を通じて割引提供される予定である。また、9社は米国内生産・インフラ移転に合意し、総額1,500億ドル超の投資が見込まれている。見返りとして、政権は3年間の関税猶予や、米国食品医薬品局(FDA)による優先審査バウチャー付与を検討する。さらに、メルクは抗菌薬エルタペネム、ブリストル・マイヤーズ スクイブは抗凝固薬アピキサバン(Eliquis)、GSKはアルブテロールの原薬を政府備蓄向けに提供する。

今回の合意により、価格是正を求められた17社のうち14社が合意に達した。一方、アッヴィ(AbbVie)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)、リジェネロン(Regeneron)はまだ合意に至っていない。

合意内容の詳細は非公開で、実際の価格引き下げ効果には不透明感が残る。政権は今後、保険会社との価格交渉やCMSによる新たな薬価モデル導入も示唆しており、薬価政策は次の段階に入りつつある。

 

ニュースソース

STAT: White House unveils largest batch of drug pricing agreements yet.
https://www.statnews.com/2025/12/19/trump-drug-prices-new-medicaid-deals-nine-pharmaceutical-companies/?utm_campaign=daily_recap&utm_medium=email&_hsenc=p2ANqtz–n2Fak_gQ3hjdtYYxTz-vamuzJBZx61Z232lqHOlhBdTOLk3EvdQte4g6OSRXzDzCxh2vz7efqVwmP1PZFrbJVdhNbxEUUor2gBoIbHAbSeX_E9zo&_hsmi=395355228&utm_content=395355228&utm_source=hs_email(サブスクリプション)

2025年12月20日
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