英国議会および枢密院（Privy Council）は、薬剤師による承認と薬局技術者による監督を拡充する新法令（2025年命令）を承認した。この立法は、薬剤師がより多くの患者向け臨床サービスを提供できるようにするとともに、薬局技術者が専門性を生かして医薬品ケアにより深く関与することを目的としている。
これを受け、英国薬学会議（General Pharmaceutical Council：GPhC）は、主任薬剤師（Superintendent Pharmacist：SP）および責任薬剤師（Responsible Pharmacist：RP）に関する新たな基準案と規則案を検討し、近く公開コンサルテーションを開始する方針を決定した。これらの基準・規則は、新法の円滑かつ安全な実施を支えるものと位置づけられている。
制度の施行時期は段階的であり、2026年1月7日からは、薬剤師が不在時でも確認・包装済み処方箋の交付を承認できるようになる。一方、薬局技術者による調剤工程の実施・監督や、病院無菌調製施設での一次的責任の付与といったより大きな役割拡大は2026年12月10日から適用される予定である。
新基準・規則は、SPとRPの関係性や責任分担を明確化し、薬局組織全体のガバナンスを強化することを目的としており、GPhCは関係者の意見を踏まえたうえで最終化するとしている。全体として、本改革は専門職の役割再設計を通じ、薬局サービスの質と持続可能性を高める動きと位置づけられる。
ニュースソース
General Pharmaceutical Council: GPhC welcomes new legislation and gets ready to consult on supporting standards and rules.
https://www.pharmacyregulation.org/about-us/news-and-updates/gphc-welcomes-new-legislation-and-gets-ready-consult-supporting-standards-and-rules(公開日: 2025年12月12日)