米国医薬食品局(Food and Drug Administration:FDA) は、2025年10月3日、簡略化新薬承認申請(abbreviated new drug applications:ANDA)でのジェネリック医薬品審査における新たな優先順位付けプログラムを試験的に実施することを発表した。米国内でのジェネリック医薬品の製造・試験を促進し、米国の医薬品サプライチェーンを強化することを目的としている。
米国で流通する医薬品の多くは、米国外で製造されており、原薬(pharmaceutical ingredients)API)製造者も、米国国内は非常に少数で、主要な部分は中国・インドなど海外に依存している。また、ジェネリック医薬品の生物学的同等性試験(BE試験)も、米国外で行われることが増えており、これが審査効率や品質保障の面で課題となっている。この優先審査制度では、以下の条件を満たす ANDA が優先的に審査される対象になる。
- 必要なバイオエクイバレンス試験を 米国内で実施している またはその試験を免除されていること
- 最終製剤(finished dosage form:FDA)の製造が米国内で行われていること
- 原薬(API)供給者も米国内にあること
申請者は、これらを満たすと判断できる情報を、優先審査申請の際に提出する必要がある。
ニュースソース
Food and Drug Administration: FDA Announces New ANDA Prioritization Pilot to Support U.S. Generic Drug Manufacturing and Testing.
https://www.fda.gov/drugs/drug-safety-and-availability/fda-announces-new-anda-prioritization-pilot-support-us-generic-drug-manufacturing-and-testing