米国ICER、非嚢胞性線維症気管支拡張症の治療に関するエビデンスレポートを発表

米国の非営利組織Institute for Clinical and Economic Review(ICER)は、2025年9月8日、非嚢胞性線維症気管支拡張症(non-cystic fibrosis bronchiectasis:NCFB)の治療におけるbrensocatib (Brinsupri™、Insmed Incorporated)の比較臨床的有効性と価値を評価する改訂版エビデンスレポートを発表した。

費用対効果に関する主な調査結果は以下の通り。brensocatibは FDA によって NCFB の承認を受けており、メーカーは年間 88,000 ドルの価格と、定価から 25-35% の割引を提供すると予想される。ICERは、定価と予想割引レベルの両方を分析に統合し、年間3,100ドルから3,700ドルの医療給付価格ベンチマーク(HBPB)と計算された。

ICERのHBPBは、患者がその治療から受ける全体的な健康状態の改善の量に基づいて、メーカーが治療に請求すべき米国の最高価格を示唆する価格帯であり、価格が高くなると、医療と健康保険の全体的なコストが上昇するため、医療システムの他の患者の間で不釣り合いに大きな健康損失が生ずるとしている。今回の分析結果は、HBPBを下回り、医療システムへの悪影響を及ぼすことなく、患者の健康改善につながる価格帯に入っているとされる。
brensocatibは日本未発売。

 

ニュースソース

Institute for Clinical and Economic Review: https://icer.org/wp-content/uploads/2025/09/ICER_NCFB_Evidence-Report_For-Publication_090825.pdf

(参考)気管支拡張症の治療薬が世界で初めてFDAにより承認

 

2025年9月10日
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