英国は、医療機器の新たな迅速承認経路を提案

Regulatory Focus、2025年7月22日記事。

英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は、CEマーク付き医療機器の無期限認可および、オーストラリア、カナダ、米国で承認済みの機器に対して新たな市場アクセス経路を年内に提案する予定である。これは、国際的な承認制度を活用しつつ、規制当局の事務負担を軽減する取り組みの一環である。

2024年5月に公表された提案に関して、MHRAは関係者からの意見を受け、同提案を前進させる方針を示した。具体的には、豪州、カナダ、EU、米国など「比較可能な規制当局」(CRC)で認可された製品を、英国市場への迅速なアクセス対象とする。

この方針は、患者の技術アクセスを改善し、国内のUKCA承認経路をAI医療機器などの革新的技術に集中させることで、医療技術産業の成長も後押しするものである。また、UDI(ユニークデバイス識別)制度が導入されれば、製品および包装への物理的なUKCA表示義務を撤廃し、市場参入障壁の軽減と安全性追跡の強化を図るとしている。

政府はまた、現行の移行措置の下で2028年または2030年まで認められているCEマーク付き機器の恒久的な認可について、年内に意見募集を開始する予定である。さらに、クラスBの体外診断用医薬品(IVD)については、よりリスクに応じた対応として、自己適合宣言とISO 13485の品質管理認証を要件とする方針である。

これらの発表は、英国ライフサイエンス産業戦略や10年健康計画に沿ったものであり、EU離脱後の限られたリソースを考慮した行政負担の軽減を目的としている。

加えて、MHRAは高リスクIVDの規制をEUの共通仕様(Common Specifications)に整合させる方針を示しており、新型コロナ検査に対するCTDA制度の廃止なども提案している。これにより、重複する規制要件を回避し、試験機器メーカーの負担軽減を図る意向である。

 

ニュースソース

Regulatory Focus: MHRA to move forward with medical device reliance plans.(22 July 2025, by Ferdous Al-Faruque).
https://www.raps.org/News-and-Articles/News-Articles/2025/7/MHRA-to-move-forward-with-medical-device-reliance?utm_campaign=regulatory_focus&utm_medium=email&_hsenc=p2ANqtz-_dwfBk7fLX6tEvfYPVSDltbaRvz5W_za9qnDE1sHEOtQ7impdhAU6PBVFAfOnZiI2llBm1bAqsVMigGhMEQR6qGk-YBLiuUdMkVFAad97WqHkW6i8&_hsmi=372509767&utm_content=372509767&utm_source=hs_email

2025年7月23日
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