2525年7月1日、POLITICO記事。トランプ大統領からフランスへ逃れる最初のアメリカ人学者がフランス、マルセイユに到着したとする。
エクス・マルセイユ大学(Aix-Marseille University:AMU)は、トランプ政権下で研究費削減を経験したり恐れたりしている研究者を呼び込むことを目的とした、同大学の「科学のための安全な場所Safe Place for Science」プログラムに参加する最終段階にある米国在住の研究者8人を受け入れたとする。トランプが米大統領に就任して以来、フランスと欧州連合(EU)の双方が、米国研究者を呼び込むために数百万ユーロ規模の計画を打ち出しているが、AMUのイニシアチブはこの種のものとしては国内初である。
記事では、「AMUは、パリにある大学と比べてフランス国外での知名度が低いにもかかわらず、スタンフォード大学やイェール大学を含む一流大学から298名の研究者が応募してきた」としている。また、同校はすでにプログラム費用として1500万ユーロ(約 25億4,175万円)を用意し、フランス政府にも同額を支払うよう働きかけているとのこと。
「英語が公用語ではない新しい国への移住は大きな一歩だ。 フランスではアメリカよりも学者の給料が低く、研究費も少ないという問題もある。」それでも、ある研究者は、「フランスは生活費が安く、特にマルセイユに定住することを熱望しているという2人の子供の教育費が無料になることを考えれば、安心」と語ったとする。
(坂巻コメント:日本は、さらに研究者の雑務が多いとか、研究組織が封建的で、多様性を受け入れる文化に乏しいなどの問題もあるが。)
ニュースソース
POLITICO: The first American ‘scientific refugees’ arrive in France.
https://www.politico.eu/article/meet-first-academic-refugees-fleeing-us-france-science-program/?utm_source=Live+Audience&utm_campaign=91%E2%80%A6