【論文】英国におけるインスリングラルギンBS処方と医療費変化

英国4か国(イングランド、北アイルランド、スコットランド、ウェールズ)のプライマリケア施設におけるインスリングラルギン(100単位/mL)のカートリッジおよびプレフィルドペンの処方パターンを分析。

2020年から2024年にかけて、インスリングラルギン全体の処方は、4か国すべてで減少していた。一方、バイオシミラーについては、イングランドで24%、北アイルランドで5%、スコットランドで24%、ウェールズで11%上昇していた。しかし、先行品のLantusは5年間の分析期間中、すべての国で最もよく処方されるインスリングラルギンであり続けた。

2024年までに、Lantusはすべての英国でバイオシミラーのAbasaglarよりも低い価格となった。 この分析は、バイオシミラーが導入されたからといって、自動的に安価な製品が好まれるように処方が変更されるわけではないことを示している。

(坂巻コメント:論文では、インスリングラルギン減少の要因として、他の長時間作用型のインスリン製剤、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬上市の影響の可能性にも言及している。バイオシミラー使用については、単に先行品に対する浸透率だけでなく、俯瞰的な分析の必要性があることも留意すべきである。)

 

ニュースソース

Murtada Alsaif(PharmaSaif Ltd., Slough SL2 2LR, UK.), et al. : Insulin Glargine Biosimilar Prescribing and Cost Trends in the United Kingdom’s Primary Care from 2020 to 2024.
Pharmacy (Basel). 2025 Jun 14;13(3):85. doi: 10.3390/pharmacy13030085.
PMCID: PMC12196553  DOI: 10.3390/pharmacy13030085(オープンアクセス)

 

 

2025年7月1日
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