米食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は、2025年5月1日、「ジェネリック医薬品科学研究プログラムgeneric drug Science and Research Program」の2024年度報告書を公開した。
ジェネリック医薬品科学研究プログラムは、ジェネリック医薬品の開発と承認を科学的に支援するための取り組みで、2012年に制定された「ジェネリック医薬品使用料の改正(Generic Drug User Fee Amendments:GDUFA)」に基づき、FDAの医薬品評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research :CDER)のジェネリック医薬品局(Office of Generic Drugs :OGD)によって運営されている。主な目的と活動内容は、以下の通りであり、毎年、複数の科学分野が特定され、研究が実施される。
- 科学的知識のギャップ解消: ジェネリック医薬品の開発や評価において直面する科学的課題を特定し、それらを解決するための研究を推進する。
- 研究の優先順位設定: 毎年、業界、学術界、患者団体などからの意見を取り入れ、研究の優先分野を決定する。これにより、ジェネリック医薬品の開発と承認プロセスの効率化を図る 。
- 複雑なジェネリック医薬品への対応: 複雑な製剤や投与経路を持つジェネリック医薬品の開発支援や評価方法の確立を目指す。
- 国際的な協力: 他国の規制当局と連携し、ジェネリック医薬品の開発と承認に関する科学的基準の調和を推進する。
2024年度のGDUFA Science and Research Priority Initiativesとして8つの科学分野が特定され、2024年度GDUFA科学研究報告書では、8つの優先分野に対応する8つの章で構成されている。
以下は、報告書の目次。
- 第1章 不純物 Chapter 1: Impurities
- 第2章 複雑な原薬 Chapter 2: Complex APIs
- 第3章 複雑な剤形と製剤 Chapter 3: Complex Dosage Forms & Formulations
- 第4章 複雑な送達経路 Chapter 4: Complex Routes of Delivery
- 第5章 薬物とデバイスの組み合わせ製品 Chapter 5: Drug-Device Combination Products
- 第6章 経口剤と非経口剤 Chapter 6: Oral and Parenteral Products
- 第7章 定量的手法とモデル Chapter 7: Quantitative Methods & Models
- 第8章 データ解析と人工知能 Chapter 8: Data Analytics & Artificial Intelligence
- 第9章: その他の一般的な製品科学と研究 Chapter 9: Other Generic Product Science & Research
ニュースソース
Food and Drug Administration:FY 2024 GDUFA Science and Research Report.
https://www.fda.gov/drugs/generic-drugs/fy-2024-gdufa-science-and-research-report?utm_medium=email&utm_source=govdelivery
2025年5月5日