科学雑誌Natureは、2025年4月22日の記事で、ドナルド・トランプ大統領の政権が科学資金と労働力を削減する中、米国の研究者は海外にキャリアの機会を求めているデータを示した。Natureの求人掲示板Nature Careers global science jobs platformデータの分析に基づくもので、2025年1月から3月の間に米国人科学者が提出した海外求人への応募数は、2024年の同時期と比べて32%増加した。 同時に、海外の求人を閲覧する米国在住のユーザー数も35%増加したとする。応募先は、カナダ、欧州で、欧州のフランスやドイツは受け入れのための支援も行っているとする。ただし、欧州でも研究ポジションは減少傾向であり、「ヨーロッパに逃げようと計画している研究者は、空いたポジションが待っているとは思わない方がいい」とも警告している。
中国も解雇された米国人科学者をターゲットにしているとし、中国や中国以外のアジア諸国における転職への関心は高まっているとする。
(坂巻コメント:日本への関心はどうなのだろうか。日本の研究職は給与が安く、研究費も少ない。)
ニュースソース
Laurie Udesky & Jack Leeming:Exclusive: a Nature analysis signals the beginnings of a US science brain drain.
doi: https://doi.org/10.1038/d41586-025-01216-7
2025年4月27日