Nature誌、2025年に注目すべきテクノロジー:CART-T

2025年Nature誌が注目するテクノロジー:自動運転ラボ、CAR-T細胞、微生物によるバイオレメディエーション技術、生物学のための基礎モデル、持続可能な都市冷房など5つのテクノロジー。2025年1月20日公開。

CAR-Tについては、以下の記述(抄訳)。

承認されたCAR (Chimeric antigen receptor)はすべて、血液癌の主要因である抗体分泌B細胞によって発現されるタンパク質を標的としているが、ここ数年、固形癌を標的としたCARもかなりの進歩を遂げている。 例えば、特定の脳腫瘍を標的とするT細胞を作製し、再発性膠芽腫腫瘍を速やかに縮小させることを示した。他の研究でも、小児脳腫瘍や消化器腫瘍で有望な結果が示されている。また、B細胞を標的とするCAR-T細胞がいくつかの自己免疫疾患を停止させることができることを示している。CAR-T細胞の生産と治療にはコストがかかり、また、レシピエントにとって肉体的負担が大きい。 しかし、現在の治療法であっても、既存の治療法に苦しんでいる人々にとっては、経済的で効果的な解決策になり得る。

(坂巻コメント:Nature誌には記載されていないが、現在、CAR-T製造技術のアドバンテージ争いが加速している。例えば、BioProcess International: Gilead cites manufacturing efficiencies as CAR-T advantage in 2025.)

 

ニュースソース

Michael Eisenstein:Self-driving laboratories, advanced immunotherapies and five more technologies to watch in 2025
Nature 637, 1008-1011 (2025) doi: https://doi.org/10.1038/d41586-025-00075-6

 

2025年1月26日
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