ISPOR、QALY50周年にあたり価値評価の流れを概説

国際薬剤経済・アウトカム研究学会(International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research:ISPOR)の機関誌”Value &Outcomes SPOTLIGHT”の最新号(2024年 Vol.10, No. 6)では質調整生存年(Quality-adjusted life years: QALYs)が50周年(?)を迎えたことで、価値評価の現状と将来を議論している。

QALYは、健康状態の望ましさを反映するようにスケーリングされた生存時間を表す。 QALYにはいくつかの限界があるが、死亡率と罹患率を1つの指標にまとめ、個人の嗜好を反映し、多様な治療や環境における健康増進の標準的な尺度として使用できるため、有用である。一方、医療技術評価(HTA)や意思決定においてQALYを実際に使用している国はごく少数である。 その他の国は、政府の正式な意思決定プロセスと並行してQALYを使用している。また、文化、価値観、制度的背景が、経済評価やHTA全般、特にQALYに対する政策立案者の態度を形成している。

その他、本号では、いくつかの興味深い論文(論説)が掲載されている。

  • 英国における早期価値評価による革新的医療技術へのアクセス強化:遠隔治療に関する医療技術評価の考え方
  • キャパシティの制約が価値に与える影響:医療技術評価における供給の制約の考慮
  • NICE新エビデンス基準フレームワークにおけるデジタルヘルス技術の組み合わせの価値評価:モバイルアプリの価値評価/など

ニュースソース

International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research:Value &Outcomes SPOTLIGHT, Vol. 10, No. 6 November/December 2024
https://www.ispor.org/publications/journals/value-outcomes-spotlight/vos-archives/issue/value-assessments?mkt_tok=NjM4LVBYUi0zMTgAAAGXX-9fxliIDPiJFtS0RVKvdyYSl-oYP5Dq9zW9BjuUvr4skthJ8fs-bM3z2twjXhtIxH3XXlEgVjjeQnSm472rc-7dkYNYVfg5cmSmBQ

(全文をダウンロード可)

https://www.ispor.org/docs/default-source/publications/value-outcomes-spotlight/vos-december_2024_final-updated.pdf?sfvrsn=999e85ba_1

 

2024年12月23日
このページの先頭へ戻る