医療経済学者や価値評価者は、従来のCEA手法の欠点を長い間指摘してきた。この手法は、患者や介護者の経験や市場力学の重要な側面を見落としており、代わりに治療が医療費支払者にどのような利益をもたらすかに焦点を当てている。 ICER(Institute for Clinical and Economic Review:臨床経済評価研究所)自身も、その手法が不十分であり、価値に関する重要な尺度が省略されていることを認めているが、ICERをはじめとする研究者たちは、実行可能な代替案は存在しないと主張し、欧州型のモデルを推進し続けている。
著者らは、従来のCEAの手法では除外されている、あるいは不完全にしか捉えられていない、GCEAで捉えられる価値の15の要素を特定し、以下のような重要な問題を定量化するための、現在の医療経済学的コンセンサス・アプローチを概説している:
- ジェネリック化による価格下落は、製品ライフサイクルにおける医薬品の社会的価値にどのような影響を与えるのか?
- 生産性や患者のリスク選好などの要素を考慮することで、患者にとっての治療法の利益をどのようによりよく測定するのか?
- この治療は患者の家族や介護者にどのような影響を与えるのか?
- 現在のイノベーションから知識が生み出され、将来の治療法の進歩に拍車がかかるとき、私たちは患者や社会に提供される価値をどのように考えるべきか?
ニュースソース
Shafrin, Jason(Mann School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences, University of Southern California, Los Angeles, CA), Kim, Jaehong, Cohen, Joshua T., Garrison, Louis P., Goldman, Dana A., Doshi, Jalpa A., Krieger, Joshua, Lakdawalla, Darius N., Neumann, Peter J., Phelps, Charles E., Whittington, Melanie D. and Willke, Richard. “Valuing the Societal Impact of Medicines and Other Health Technologies: A User Guide to Current Best Practices” Forum for Health Economics and Policy, 2024. https://doi.org/10.1515/fhep-2024-0014
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#社会的影響
#医療経済評価