【背景】医師は、生物学的製剤を使用したことのない患者に先発品を処方することが多く、バイオシミラーへの切り替えに消極的である。バイオシミラー製剤は、既に承認されている生物学的製剤の類似度が高い製剤であるが、医療従事者は通常、患者を先発品からバイオシミラー製剤に移行させることを躊躇する。本研究の目的は、米国の医療従事者のバイオシミラー使用意向に影響を与える要因を調査することである。
【方法】横断研究を実施した。対象者は医療従事者510名(医師279名、薬剤師231名)。計画された行動の理論(theory of planned behavior:TPB)を用いて、医療従事者の意図にどのような要因が影響するかを明らかにした。記述統計、カイ二乗、およびロジスティック回帰モデルにより、バイオシミラーに対する意図の予測因子としてのTPB構成要素を検証した。
【結果】279名の医師のうち、ほとんどが61歳以上であり、高い意向(n=142)と低い意向(n=137)があった。男性医師が71%を占めた。主治医(66.3%)はバイオシミラーに対して一貫した認識を示し、主に民間企業(76.3%)であった。薬剤師(n = 231)では、男性に比べて女性の割合が高く(35.5%対28.1%)、大多数は地域薬剤師であった。実務年数と意向との関連は有意であった。信念と意向の間には、規範的信念を除いて正の相関が存在した。結論本研究により、米国におけるバイオシミラーに対する医療従事者の多様な態度が明らかになった。薬剤師や医師、特に経験の浅い医師は、バイオシミラーの製造経路に関する継続的な教育を必要としている。この教育はバイオシミラーの適切な使用を支援し、連邦および州法の標準化に役立つ。
ニュースソース
Mohammed Al Qahtani(Security Forces Hospital-Dammam, Saudi Arabia.)et al.: Factors that Influence Healthcare Professionals’ Intentions towards Biosimilars.
Innov Pharm. 2024 Mar 18;15(1):10.24926/iip.v15i1.5922. doi: 10.24926/iip.v15i1.5922. eCollection 2024.
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