英国の医療・保健分野に特化した独立系のシンクタンクであるKing’s Fundは、2025年5月28日、英国における薬の最初の開発・試験から、NICE(National Institute for Health and Care Excellence)による費用対効果の評価、NHSと製薬企業間の価格交渉を含む、新薬のアクセスプロセスのすべてについての解説資料を更新した。以下は、目次(かっこは坂巻による補足)。
- はじめに
- 医薬品開発から発売までの主な段階
- 開発と承認(「Brexit後、販売承認はどのように変わったか」も含まれる)
- 費用対効果とNHSでの利用可能性の決定(NICE評価の仕組みも詳述されているとともに、希少疾患薬など、特殊な評価プロセスも説明されている、さらに価格交渉や予算影響度試験についても言及)
- NHSにおける新薬の使用と支出の管理(薬剤費コントロール策全般に加え、個別の医薬品価格調整メカニズムであるVoluntary Scheme for Branded Medicines Pricing and Accessについても解説される。さらには、英国では新薬アクセスの地域差が存在し、地域的な医薬品使用監督の仕組みも解説されている。)
- 実際に起こっていること:支出、入手可能性、取り込み(実際の支出、価格、リベート、入手可能性、浸透率などについて、他国との比較(日本も含む)など、貴重なデータ集。)
- 最終的な考察
ニュースソース
King’s Fund: Access to new medicines in the English NHS.
https://www.kingsfund.org.uk/insight-and-analysis/long-reads/access-new-medicines-english-nhs
2025年6月3日