米国FDA、全身型重症筋無力症治療薬のニポカリマブを承認

米国食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は、2025年4月30日に、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson:J&J)の自己免疫疾患治療薬のgeneralised myasthenia gravis(nipocalimab、商品名: Imaavy)を承認した。ニポカリマブは、ヒト新生児Fc受容体(human neonatal Fc receptor:FcRn)遮断モノクローナル抗体で、FDAは、慢性自己抗体疾患である重症汎発性筋無力症(generalised myasthenia gravis:gMG)の治療薬として承認した。

米国では、同クラスの薬剤は、Argenxの「Vyvgart Hytrulo」とUCBの「Rystiggo」が承認を受けており、これらの製品よりも幅広い患者層をカバーすることができる。具体的には、妊娠中のアロ抗体疾患や、ループスや関節リウマチなどの一般的なリウマチ疾患など、10種類の適応症を計画しているとし、これら複数の適応症でピーク時の売上高が50億ドルに達すると予測している。これに関連して、J&Jは、米国での事業拠点を拡大するため、今後4年間で550億ドルの投資を行うことを3月に発表している。

ニポカリマブは、日本では、2025年2月に承認申請しており、今後承認されたのち、高額薬価となるだけでなく、複数の適応症による財政影響が議論となる可能性が高い。

 

ニュースソース

2025年5月5日
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